求める人物像を決めても採用できない

求める能力・人物像をうたう

人材採用のサイトを制作する際に、「求める能力」「求める人物像」を強く打ち出したものがあります。

例えば、営業スタッフを募集する際に使われる以下のような表現です。

【求める能力】
・コミュニケーション能力
・ヒアリング力
・説明・提案力
・交渉力
・問題解決力

【求める人物像】
・人と話すのが好きで真面目な方
・自主的に動ける方
・自ら問題を発見し解決できる方

当然、こうした情報も必要です。

ただ、採用サイトを制作する上で、「求める能力」「求める人物像」を決めること自体は目的ではありません。

「求める能力・人物像」は課題から逆算する

本来考えたいのは、

・会社がどんな状況にあり
・何に困っていて
・その課題を解決するために、どんな人を必要としているのか

ということです。

ここをすっ飛ばして「コミュニケーション能力の高い人」「主体性のある人」と書いても、その点においてマッチはするものの、結果として入社後のミスマッチにつながる可能性があります。

例えば、こんな会社だったとします

以下、ひとつ例をあげてみます。

「大手企業との交渉が多い中小企業で、複数の人が関わる大きなプロジェクトを進める営業スタッフ」を募集するとします。

実際には、

・関係者が多く、調整業務が多い
・顧客と社内の板挟みになる場面が多い
・プロジェクトを前に進める役割を担う人が不足している
・そのストレスによって疲弊し、離職する営業スタッフもいる

という状況だったとします。

この場合、必要なのは単に「コミュニケーション能力が高い人」ではないはずです。

必要な人材が、より具体的に見えてくる

会社の状況や、これまでの離職理由まで整理すると、採用で重視すべきことが見えてきます。

例えば、

・対人調整のストレスに比較的強い
・複数人が関わるプロジェクトを進めた経験がある
・利害の違う相手との調整に慣れている
・自分一人で抱え込まず、周囲に相談できる
・仕事が予定通り進まない状況でも、立て直しながら進められる

といったようなことです。

ここまで具体化できれば、「求める人物像」だけでなく、採用サイトで伝えるべき仕事の実態も見えてきます。

例えば、

「多くの人と関わりながらプロジェクトを進める仕事です」
「社内外の調整役になる場面も少なくありません」
「一人で営業数字だけを追う仕事ではありません」

求める人物像だけではなく、仕事の現実も伝える

つまり、採用サイトで大切なのは「こんな人に来てほしい」と企業側の要望を並べることではないということです。

その会社ではどんな仕事があり、どこに難しさがあり、どんな人なら力を発揮しやすいのか。

また、難しい部分、負担がかかりやすい部分で、会社としてどんなフォローができるのか。

そこまで伝えて初めて、求職者も「自分に合うか」を判断できます。

先に会社側の状況や課題を整理する。
その結果として、必要な人材像が見えてくる。

採用サイトも、その順番で考えたほうが、企業と求職者の双方にとってズレの少ないものになると思います。

Miura
Director / Editor / Writer

誰が誰に何をしたいかを前提に

感じ、考え、作る

Web制作や編集、SEOなど、「伝える」ために必要なことを、企画から制作まで行っています。

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