物価や人件費は上がり、人の採用は難しくなり、AIをはじめとする新しい技術も次々と現れる。
これまで当たり前だったやり方を、そのまま続けていればいいとは言いにくい時代になりました。
中小企業にとっては、ただ売上を増やすだけではなく、何を残し、何を変え、誰に選ばれる会社でありたいのかを、改めて考える必要が出てきているとも言えます。
そんな時代背景の中、中小企業におけるホームページ制作についても、「今こそホームページを作りたい」「ホームページなどにお金をかけていられない」など、さまざまな考え方があると思います。
最近、「ホームページを作りたいとは思っているのですが、将来を見据えると、どのようなホームページが理想ですか?」といった質問を受けました。
私はこの数か月、今の時代やこれから先のことについて、ずいぶん思いを巡らせました。
30年近く制作の現場におりますが、「将来を見据える」という言葉が、これほどまで重く感じられたのは初めてのことかもしれません。
では、どんなホームページであれば、将来的にも使えるものになるのでしょうか。
中小企業と一口にいっても、状況も課題もまちまちです。
そのため、一概に「これが正しい」とは言えないことを前提に、私なりの見解を記してみたいと思います。
ホームページの作り方は、コードだけでなく、ノーコード、AI生成など、選択肢が増えています。
現時点では、AIが作るホームページは期間限定のイベントなどには十分使えるかもしれませんが、企業のホームページをすべて任せられるほどではないと感じています。
ただ、数年後には、スピーディーに満足のいくものを作ってくれるようになっているかもしれません。
逆に、どの企業も似通ったものになることで、「昔のような、人間味のあるホームページがいい」と揺り戻すことだって、ないとは言い切れません。
未来のことは、わかりません。
だからこそ、「将来を見据えた正しいホームページ制作の在り方」を、今の時点で言い切ることもできないと思っています。
ただ、ひとつだけ、変わらず残るものがあります。
それは、情報です。
会社の歴史、経営者の哲学や想い、これまでの取り組み。
ご本人や会社の従業員にとっては当たり前すぎて、価値があるとは思っていなかったことでも、掘り起こしてみると、その会社にしかない大切な情報だった、ということは多々あります。
そうした情報は、きちんと整理して残しておけば、使い続けることができます。
だからこそ、私は「情報を整理しましょう」「構造として残しておきましょう」と、うるさいくらいにお伝えしています。
私が「目的があって、そのために手段がある」と繰り返すのも、このためです。
将来的には、ホームページそのものを作る方法はいくらでも変わっていくでしょう。
極端に言えば、今あるようなホームページの形ではなく、PowerPointのようにページをめくって見るものになるかもしれない。
あるいは、AIとの対話の中で会社の情報を知ることが当たり前になり、今のようにホームページを一ページずつ見ること自体がなくなるかもしれません。
それでも、会社についての情報がきちんと残っていれば、形が変わっても作り直すことができます。
ホームページという「形」を残すことよりも、会社の中にある情報を見つけ、整理し、使える状態にしておくこと。
今、将来を見据えてホームページを作るとしたら、私はそこがいちばん大切なのではないかと思っています。

Miura
Director / Editor / Writer
誰が誰に何をしたいかを前提に
感じ、考え、作る
Web制作や編集、SEOなど、「伝える」ために必要なことを、企画から制作まで行っています。
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